何も元手がなくても、誰もが心がけ1つでできる、7つの施し。

「布施」とは「与えること」「施すこと」ですが、
これは、別に何か形ある物を与える、差し上げることだけが、
布施なのではありません。

何も元手がなくても、誰もが心がけ1つでできる、
7つの施しを、お釈迦様は教えられました。

それが、雑宝蔵経に説かれた「無財の七施」です。

 ○眼施(げんせ)
 ○和顔悦色施(わげんえっしょくせ)
 ○言辞施(ごんじせ)
 ○身施(しんせ)
 ○心施(しんせ)
 ○床座施(しょうざせ)
 ○房舎施(ぼうしゃせ)

これは、心がけさえあれば、今からでも誰でもできる
幸せのたねまきです。

まず、最初の「眼施」は、優しい温かい眼差しで、
周囲の人々を明るくすることです。

目は口ほどに物を言う、あるいは、目は心の窓という
言葉もありますように、
温かい眼差しは、人の心をほっこりと明るく温かくします。

気持ちが沈んでいる時、辛い時、落ち込んでいる時など、
あたたかい一言と共に、温かい眼差しに
どれだけ助けられるかしれません。

一度そんなことがあると、その人の眼差しが心に残って、
忘れられなくなります。


次の、「和顔悦色施」とは、
和やかな顔(和顔)、よろこびの色(悦色)で、
優しい微笑を湛えた笑顔で人に接することであり、
いわゆる「笑顔」のことです。

優しく、さわやかな笑顔ほど、
人の心を明るくするものはないでしょう。

ある調査によると、怒りの感情を持っている時に
動かす顔の筋肉と、笑った顔の時に働いている筋肉では、
圧倒的に少ない本数の筋肉を動かして、
笑顔が作られているそうです。

さらに、怒りの感情は毒素が体内に分泌される原因となり、
笑いからは快感を感ずる作用のある物質が
分泌されるそうですので、
エネルギー効率からいっても、体内に分泌される
物質という点から言っても、笑っていたほうが
健康によいのです。

世間でも、笑いヨガなど、
笑いによる人体に対する影響が深く研究され、
いろいろなホルモンの影響で、
笑顔は、大変よい影響を、人体に与えることが
知られています。

ある人は、もし1日に10人の人を喜ばせれば、
1年で、3650人を喜ばせたことになる。
これは、一町村への寄付金を出したのも同じだとも
言っています。

相手も自分も幸せにする、笑顔は、
一石二鳥の素晴らしいたねまきです。

「どんな娘(こ)も、笑顔つくれば五割増」
とも言われるほどです。
五割増しとは、150%ですね。出血大サービスです。

笑顔一つが、自他共に幸せになるもとです。


次の「言辞施」は、優しい言葉をかけることを言います。

言葉は命です。
その一言によって、相手を簡単に傷つけることもできるし、
時には立ち直れないほどの深い傷を与えることもあります。

逆にやさしい言葉は、相手を元気づけ、勇気づけ、
失意に沈んでいる時には、どれだけその温かい言葉に
励まされるか知れません。

ほんの一言を添えるかどうかで、
全く印象が変わってくることがあります。

ちょっとした相手を思いやる言葉。
「どうぞ」という一言。

ほんの一言といえば、そのほんの一言に、
計り知れない大変に大きな力があるのです。

あなたのつらい心が、ふっとラクになるお釈迦様の智恵。
http://atsushi-sasaki.com/book/applly_a.html

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